プリウス NHW20 フロントスピーカー交換

車のフロントスピーカーを交換した。純正のスピーカーには大きな不満は無かったが、換えてみたくなったのだ。
(プラスチックフレームの安っぽいスピーカーだという話は聞いていたので…)

交換後の感想としては、純正スピーカーも安っぽさの割にはそこそこ鳴っていたと思うが、やはり換えた後のほうが良い感じである。ちょっと音量を上げて聞きたいというとき、違いが出てくる。

車の内装・パネルはがしなどについての資料は、ソニー・カーフィッティングで得られる。ここはかなり多くの車種について資料があり、ありがたい(もちろん完璧ではありませんが)。
大まかなところはソニー・カーフィッティングを参照していただくとして、交換作業を記録しておいたので書き留めておく。

追記。ソニーが車関係から撤退するのでこのカーフィッティングも2006/05いっぱいで無くなるそうだ。残念。
2007/05/12 追記。その後アルパインが「車種別取付け情報」というサービスを始めていて、これが、以前のソニー・カーフィッティングと同様…というか、まるっきり同じデータでサービスしている(新しい車種は追加されているが)。ソニーがやっていたサービスを譲り受けたかなにかだと思われる。「車種別取付け情報」への直接リンクは張れないようになっているので、アルパインのトップページからどうぞ。


====プリウス NHW20 フロントスピーカー交換作業詳細====
※記載内容についての保証はいたしません。参考とされる場合もご自身の責任でおねがいします。

■必要な工具:

●プラスドライバー
●内装はがしツール(カー用品店で、エーモンの製品などが売っている)
内装はがしツールは、内装はがし作業自体には不要だが、内装固定用のクリップがボディ側に残ってしまった場合にそれを取るのに便利である。
●電動ドリル。純正スピーカーはリベット固定なので、それを外すために5mm刃で揉む必要がある。また1mm程度の細い刃で、バッフルボードにビス用のガイド穴を開ける。切り粉が飛散するのでドア付近は養生したほうがいい。
●掃除機。ドリルで削った切り粉を掃除する。
●ラジオペンチ。リベットを取るとき使用する。
●ニッパ。配線をまとめるタイラップをカットするために使用する。

■使用したスピーカーとバッフルボード

●パイオニア TS-J1700A 17cm径 同軸(ネットワーク別付け)
付属のトヨタ用ブラケットは古い車種用でありプリウスには使用できない
パイオニアはUD-K105という取り付けアダプタを用意しているが、プラ製とのことで今回は敬遠。
エーモン バッフルボード 品番2330(17cmスピーカー用)
MDF材で、評判も悪くないようなのでこれを使ってみた。
取り付ける前に、スピーカーの取り付け位置合わせをしてみて、あらかじめスピーカー取り付け用タッピングビスのガイド穴を1mm程度のドリルで開けておく(割れ防止)。

■取り付け作業

※運転席側を例にあげたが、助手席側のほうがコネクタが少なく多少楽なので、助手席側からはじめたほうがいいかもしれない。
最初に、内張を外す前のフロントドア運転席側。見ておわかりのように私の車のカラーは青(ブルーマイカ)である。
作業前に、窓ガラスは半分くらい開けておいたほうがよい。
door
まず、三角パネル(純正ツィーターが入っている。正式名称フロントドアロワーフレームブラケットガーニッシュ)を外す。クリップ2個でついているので(ドアを正面に見て)手前方向にひっぱって外す。
sankaku panel
三角パネルがはずれたところ。三角パネルはコネクタを外さなくてもいい。窓ガラスの向こうに垂らしておく。
矢印のところに白いクリップがドアフレーム側に残ってしまったのがわずかに見える。これを、内装はがしツールなどではずして、三角パネル側につけなおしておく。(狭いので、テープを巻いてキズ防止したドライバーのほうがよいかもしれない。私はたまたまプラスチック刃のドライバーを持っていたのでそれを使用してクリップを取った)。
sankaku panel removed
ドアノブの奥はビスどめしてあり、それを隠すパネルがある(正式名称フロントドアインサイドハンドルベゼル)。これをはずすのはちょっとやっかいだった。私はプラ刃のドライバーでこじってはずした。その際はこの矢印側からではなく、ドアノブ側から。
door knob panel
ドアノブパネルを外してその奥のビスが見えたところ。これを外す。
door knob panel removed
ドアポケット(正式名称ドアプルハンドル)奥のビスは露骨に見えているので、これを外し、ドアポケットも抜いておく。
余談だがこのビスが剥き出しの車、多いが、なんで目隠ししないのだろう?
door pocket
いよいよドア内張を外しはじめる。
ドア内張は、上辺はドアにひっかけてある。そして、ソニー・カーフィッティングの説明にもあるように、上辺を除いたぐるりに、という感じで8つの白いクリップで留まっている。これを、内張を、ドア内側にひっぱって、バキバキと外していく。
で…矢印のあたりがバキっと言って外れてしまうことと思う。ここは、内張の上側と下側を溶着してあるところであって、ほんとは取れてしまうとヤな感じなのである。でも、また内張を取り付ける前に、手ではめておけば外観上たいした問題はない。
panel bloken
クリップを外し終わったら、内張をちょっと上に持ち上げるようにすると、上辺がドア鉄板からはずれる。
(画像はその状態を上から見たところ)
そうしたら、コネクタを外して、内張を取り外す。画像真ん中あたりに見えているコネクタはドアミラーのもの。
このほかに、ロック・ドアミラー関係スイッチ、パワーウィンドウスイッチなどのコネクタがあり、最後に下の方にカーテシランプのコネクタがあるのでそれも外す。
inner panel remove
無事内張がはずれたところ。
私の場合、ディーラーオプションのオートリトラクタブルミラー(ドアロックに連動してドアミラーが収納・展開される)ユニットをつけたので(黒い四角い箱。光が反射しているが)、これがぶらぶらしている。両面テープで内張側に貼り付けられていたようだが、はがれていた。内張には両面テープつきにくいようだ。
クリップがドアフレーム側に残っていたらツールで外して、内張側につけなおしておく。
inner panel removed
純正のスピーカー。プラスチックのフレームに一体化されている。3本のリベットで固定されているので、5mmのドリルで揉んで外す。これが一番めんどくさい。
リベット外しをするまえに、スピーカーコネクタをはずしておく。
切り粉が飛ぶのでボディ側を養生しておいたほうがいい。
original speaker
慎重にドリルで揉む。リベットのセンターには穴が開いているので、ドリルの刃が滑るおそれは少ない。まあ、滑ってしまっても、見えないところだし…。しかし慎重にやるにこしたことはない。
rivet break sono1
まず先端のお皿部分が取れる。
rivet break sono2
もう少し揉むと、お皿下の樹脂が取れる。
3つとも取ると、スピーカーがプラスチックフレームごと取れる。
rivet break sono3
しかしまだドア側にリベットが残っている。これも慎重にドリルで揉んで、こちら側をすべて揉みつくすと、残ったリベットがドア内側にポトリと落ちる。落ちたまま放置しておくと走行中異音の元になったりしそうなので、拾い出しておく。プリウスの場合、拾いやすいので問題ない。しかしドア内側はベタベタしたりしているので注意。
私はやらなかったが、純正スピーカーをはずしてしまわず、ガムテープなどで仮留めしておいて(その取り付け用穴を)ドリルガイドとして使ったほうがいいかもしれない。
リベットをニッパで切りたくなるかもしれないが、それは相当握力がないと難しいのではないか。ヘタにニッパで噛むとリベットが変形してその後ドリルで削るのが難しくなる(ドリルが滑る)(経験者談)。電動ドリルがあるなら終始ドリルでやったほうがいい。
この写真は窓ガラスが降りていますが、ドリル刃つっこんじゃうとコワイので、リベット外しの前にガラスは上げました。
rivet break sono4
やっとリベットが全部取れた(ちょっと、ドリル滑っちゃった…)。切り粉が飛び散っているので、掃除機で綺麗に吸い取っておく。
rivet break sono5
窓ガラスを全開にして(つまりガラスを一番下まで下ろして)、スピーカーホールの深さを見てみた。5cm強である。私が使用したバッフルボード+スピーカーの組み合わせでは、スピーカーホール深さは5cmあれば問題ないことを確認した。
ガラスの形状はスピーカーマグネット部分を避けるようになっているようなので、あまり気にしなくてよいのかもしれない。
speaker hole depth
使用するスピーカーとバッフルボード。これらの説明書どおりに防振テープを貼り付ける。
隣に見えているのはエーモンの内張はがしツールと、スピーカー付属のネットワーク。
ネットワークはスピーカーの端子に取り付けておく。その際、付属の説明書をよく見ること。配線が入れ子になっているような感じで間違えやすい。
そしてまずバッフルボードを、リベットを取り去った後の穴にボルト・ナット留めする。先にバッフルボードにスピーカー付けちゃうと、バッフルボードをドアに固定できません。手が入る穴が無くなるから(笑)。
その後、バッフルボードにスピーカーをタッピングビスで固定する。コードはバッフルボードの溝を通してこちら側に出す。
trade in speaker and baffle board
パイオニアのスピーカーに付属していたこの変換コネクタがトヨタ車に合致する。
connector
使用したスピーカーは同軸タイプ・ネットワーク別付けなので、ネットワークをどこかに取り付けなければならない。スピーカーのすぐ脇に付けたくなるが、最初そこに貼り付けたら内張に干渉してしまった。よって、この位置に両面テープで貼り付けた。
network
別角度から見たネットワーク貼り付け。
スピーカーコネクタを接続して、ここでいったん、ちゃんと鳴るかテストする。鳴らなかったら配線チェック。音がおかしかったらネットワークの配線チェックと、純正ツィーターのコネクタがはずれてないかチェック。
問題なければ、あとは、逆の手順で内張を元に戻せばOK。
走行前に、ドアにある各種スイッチがちゃんと動作するか・カーテシランプは点くか、チェックする。動作しない場合はなにかコネクタを接続し忘れている。
network
これが、取り外した純正のスピーカー。プラスチックフレームと一体になっている。交換したスピーカーに比べるとものすごく軽い。
speakers
作業を終えて・・・・もっと涼しい時期にやればよかった!

コメント

  1. tks より:

    初めまして。
    盆休みにコロナにスピーカーを取り付けました。
    こちらのサイトを大いに参考にさせていただきました。ありがとうございます。
    同じトヨタ車のセダンということもあり非常に役に立ちました。

  2. YAMAZAKI Akihiro より:

    どういたしまして。お役に立てば幸いです。

  3. YAMAZAKI Akihiro より:

    音質的にはフロントスピーカ交換以外にはなにもしていません。
    もう、いじるのがめんどくさくなってしまったので…。

  4. nanashu より:

    i-Podを先日購入し、ビデオ端子から音源を入れることをしました。
    聞いていると確かに高音域・低音域が足らず、「MP3録音だからなのかな?」と考えていたり、「出力が足らないのかな?」と考えていたりしていました。
    しかし、知り合いにJBLのサウンドシステム付きプリウスオーナーができ、同乗してみてビックリ・・・・相当に音質に差があることがわかりました。
    こうなると、もともと静かなプリウスですから、気になってしょうがない・・・。
    で・・・ネットで先輩方の情報を見ようと考え検索していてこちらのHPに来た次第です。
    HP上ではフロントスピーカーのみの交換を行っているものを掲載していますが、リアスピーカ、ドアミラーあたりにあるツィータ、そしてアンプなどはどのようにしているのでしょうか?
    教えて頂けたらと思います。
    宜しくお願いします。

  5. nanashu より:

    HP見る限り結構複雑で面倒みたいですもんね?
    早速のお返事ありがとうございました。

  6. 菊正宗 より:

    グーグルで『車 スピーカー 交換』で検索すると一番上に出てきたので
    拝見しました。(当方はプリウスではありませんが、トヨタ車です。)
    写真と説明が丁寧で分かりやすく役に立ちました。有難うございました。

  7. YAMAZAKI Akihiro より:

    この記事の頭のほうにも追記しておきましたが、「ソニー・カーフィッティング」を譲り受けたと思われるサービスを、現在アルパインがやっていますので、そちらも参考にされるといいと思います。

  8. osg より:

    はじめまして。
    「プリウス20 スピーカー交換 TS-J1700A」で検索し、拝見させて頂きました。
    トゥイーター純正位置取付にあたり、何か必要なものはあるのでしょうか?

  9. xo より:

    TS-J1700Aはオールレンジの上にツイーターが同軸に固定されてるスピーカーです。このツイーターを車両純正のと交換できるか?という質問なら、同軸固定なので私はそんなことは考えませんでした。
    また純正ツイーターもいじっていません。

    今になって考えると、純正ツイーターつき車両なので、ドア下部に来る配線は高域カットされてたのかも?という気もしますがすでに現車は手放していますのでよくわかりません。

  10. 匿名 より:

    ドアポケットのある肘掛の部分はどうやって外されたのか教えてくださいませんか?無理やり引っ張ってもびくともしません。

  11. xo より:

    肘掛け部分「だけ」を外す必要はないと思いますよ
    ドアポケットのビスを外してドアポケットを抜けば
    ドア内張全部一体となって外せると思います。

タイトルとURLをコピーしました